青いバラのゆくえ 〜ちざきバラ園〜


札幌の市街を見渡す伏見の高台に位置するちざきバラ園では、春にはバラ科の仲間である梅が、6月から10月までは、美しいバラの花が咲きそろいます。

  • ちざきバラ園 (掲載許諾済:2005/11/30 提供:ちざきバラ園)


いろいろなバラの中には、原種に近い「オールドローズと呼ばれる種類のバラ」や緑色のバラ「グリーンローズ」など、珍しいバラも見られます。
札幌の景色を眺め、美しいバラに囲まれながら、「お茶」でもしませんか?

【住所】
ちざきバラ園 札幌市中央区伏見3丁目
【公式サイト】
http://www.chizaki-baraen.co.jp/

10月第3日曜日から5月1日(梅の花の咲く頃)まで、お休みです

  • ボンソワール (掲載許諾済:2005/11/30 提供:ちざきバラ園)



  • ブルー・バユー(青と言うより薄い藤色 自宅にて 撮影:2003/07/06)



英語の「ブルーローズ」には、実現不可能という意味があるそうです。


昔から、バラを研究し育てている園芸家や学者・研究者が、赤やオレンジのバラから青い色のバラを目指して、いろいろと研究を続けてきました。
でも、バラの花びらには、もともと青い色のもと(色素)を作る遺伝子(いでんし)が無いので、青い花びらのバラを作るのは、不可能と言われていました。
そこでバイオテクノロジー(遺伝子組み換え技術)で、バラに青い花になるように働きかける遺伝子を持たせようと言う、研究が進めれられました。
日本のサントリー社とオーストラリアのフロリジン社は共同で、青色の色素を100%花びらに持つバラの開発に成功し、2004/6/30に発表したのです。

  • アグロバクテリウム法(*1


サントリー社とのQ & A
サントリーでは、このバラの青色には満足しておらず、濃い色や淡い色を持った花をいろいろ掛け合わせて、誰でもが「青」だと思える色のバラづくりを目指しているそうです。
・現在、親が青いバラでも、その種を植えて子が青いバラになるかどうかは、咲いてみないとわからないそうです。
これからも研究は続きますね。

【参考・取材協力】
サントリー
http://www.suntory.co.jp/
サントリーの研究開発」トップページ
http://www.suntory.co.jp/company/research/hightech/blue-rose/index.html
(ただし、企業のホームページのため、予告無しに変更の可能性有り)

(2006/01/20 サントリー社よりの情報)
2006年、大阪と広島で「青いバラ」の特別展示があるそうです。百聞は一見にしかず。お近くの人は、本物を見てみましょう。
http://www.suntory.co.jp/news/2005/9315.html


【追加情報】(2006/5/26)
2006/05/11-17 大阪で開催のアジア初の『世界バラ会議2006』で公開
2006/05/20-21 福山市緑町の「福山ばら祭2006」で公開


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【参考】
「遺伝子組み換え技術」のサイト
社団法人 農林水産先端技術産業振興センター(略称 STAFF)
バイテクコミュニケーションハウス
http://www.biotech-house.jp/
青いバラ」につきましては、
http://www.biotech-house.jp/glossary/glos_170.html

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ちざきバラ園に行った時の写真が見つからず、今は冬期休園中で、最新の写真は無いです。
(文・図・写真の一枚:荒瀬 美由紀)最終更新:2006/01/20 Ver 1.5

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*1:【アグロバクテリウム(土壌細菌)法】アグロバクテリウム(土の中にいる細菌)が植物に感染した時、植物の遺伝子の中に一緒に組み込まれる働きを応用した、現在、多くの植物で遺伝子組み換えを行う時に使用する方法